実は筋トレ効果なし!?水中ウォーキングの意外な落とし穴とは?
- Oka Medical Osteopathic Clinic
- 2025年11月27日
- 読了時間: 8分
更新日:6 日前
こんにちは!
三島市の岡メディカル整骨院です。
健康維持や運動不足解消のために、水中ウォーキングを始める中高年の方は多くいらっしゃいます。
「膝や腰に優しい」
「身体への負担が少ない」
「長く続けやすい」
このような理由から、水中ウォーキングは幅広い年代の方に人気の運動です。
実際、水中ウォーキングには多くのメリットがあります。
水中では浮力が働くことで、陸上よりも体重による関節への負担が軽減されるのです。
そのため、
・膝の痛みがある方
・腰痛がある方
・体重増加によって運動が難しい方
・運動習慣がない方
でも始めやすい運動の1つです。
しかし一方で、「筋肉を維持したい」「将来も自分の足で歩き続けたい」という目的の場合には、水中ウォーキングだけでは十分ではない可能性があります。
今回は、中高年の身体づくりという視点から、水中ウォーキングの意外な落とし穴について解説していきます。

中高年になると筋肉は自然に低下する
私たちの筋肉量は、加齢とともに少しずつ減少していきます。
特に40代以降は、若い頃と比べて筋肉量が低下しやすくなり、何もしない状態が続くと筋力低下につながります。
このような加齢による筋肉量・筋力の低下は「サルコペニア」と呼ばれています。
筋肉が低下すると、
・階段の上り下りがつらい
・立ち上がりに時間がかかる
・歩く速度が遅くなる
・転倒しやすくなる
など、日常生活にも影響が出る可能性があります。
特に、太ももの筋肉(大腿四頭筋)、お尻の筋肉(大臀筋)、ふくらはぎの筋肉などの下半身の筋肉は、身体を支えたり、歩行を安定させたりするために重要な役割をしています。
水中ウォーキングのメリット
① 痛みがある方でも運動を継続しやすい
中高年になると、腰痛やひざ痛、股関節の違和感など、身体に不調を抱えがち。
痛みがあると、運動量が低下する方も少なくありません。
水中ウォーキングは関節への衝撃が少ないため、痛みがある方でも身体を動かすきっかけになります。
「痛みがあるから動かない」という状態を防ぐことは、筋力低下予防にも重要です。
② 有酸素運動として健康維持に役立つ
水中ウォーキングは、心肺機能の維持や体力向上にも役立ちます。
継続することで、
・血流改善
・持久力向上
・生活習慣病予防
・ストレス軽減
などが期待できます。
運動不足の方が始める第一歩としては非常に優れた運動です。
筋肉維持のためには「適切な刺激」が必要
筋肉は、ただ動かせば維持できるわけではありません。
筋肉を維持するためには、筋肉に対して「今の状態を保たなければいけない」と身体が判断する程度の刺激が必要です。
これは「過負荷の原則」と呼ばれ、筋肉は適切な負荷を受けることで維持・強化されます。
例えば、
・スクワット
・階段昇降
・片足立ち
・軽い筋力トレーニング
などは、自分の体重を支えるため、下半身の筋肉へ刺激を与えることができます。
健康な人ほど水中ウォーキングは効果ないかも?!
水中ウォーキングは、健康な人ほど効果がないかもしれません。
「先ほどまで、水中ウォーキングのメリットを語っていたのにどういうこと?!」とびっくりしますよね。これには理由があります。
今まで全く体を動かしていなかった人や関節に負担をかけられない人が、運動を始めるきっかけとしてとても適した水中ウォーキング。
ただ、やり方によっては逆効果になってしまうこともあるので、注意してもらいたい点を詳しくお話していきます。
①水中ウォーキング、「運動の習慣づくり」には適しているけど、「筋肉維持」には不十分?

水中ウォーキングも運動ですので、筋肉への刺激はあります。
水の抵抗に逆らって歩くことで、太ももやお尻、体幹などを使うことができます。
水中では浮力によって身体が支えられるため、陸上と比べて体重を支える負荷が少なくなります。「運動初心者や、膝や腰に痛みを抱えた方が始めやすい運動」であると伝えたのはこれが理由です。「膝や腰への負担を減らす=負荷が大きすぎない」というのは不調を抱える方にとっては大きなメリットになります。
一方で、
・骨への刺激
・下半身で体重を支える力
・筋肉への強い刺激
という面では、陸上運動より少なくなります。
そのため、普段から歩いたり軽い運動をする習慣がある健康な中高年の方にとっては筋肉を維持するほどの刺激は水中ウォーキングからは得にくい可能性があるのです。
②水中は肥満の方ほど注意!

水に油が浮くように、筋肉より脂肪のほうが比重が軽いです。同じ体積では筋肉よりも脂肪のほうが軽いので、より脂肪がついているほうが水に浮きやすくなり、浮力の影響を受けやすいです。
つまり、脂肪が少ない人より、脂肪の多い人の方が浮力が働きやすく、運動負荷や刺激が低くなってしまいます。
そんな状態で友達とおしゃべりしながら、ダラダラと長く歩く運動を続けていませんか?
そしてプールの後は、「今日はいつもより動いたから!」といつもより多めに食事を摂ったり、デザートを食べたりしているのだとしたら、むしろ消費カロリーより摂取カロリーが上回ってしまいます。
③変化の要因は1つだけではない

「水中ウォーキングによって筋肉量が増えた」、「骨密度が高くなった」というデータもあります。しかし、こういったデータも全て鵜呑みにはできません。データ記録を取るという話になった時に、被験者は食事に気を付け始めたり、プール行くために歩くようになったりすることで以前より運動量が上がったしたのかもしれません。大抵の場合は、複数の要因が絡んでいることを考慮する必要があります。
逆に言えば、複数の要因を気をつけることで結果は出やすいという事です。
「水中ウォ―キングをしていればOK!」と満足するのではなく、それ以外の運動や日々の食事も合わせて意識してみてください。
無酸素運動と組み合わせると効率的

水中ウォーキングだけでは、筋力アップすることは難しいですが、ダイエットが目的であれば、消費カロリーを稼げますし、脂肪を燃焼させる有酸素運動としては有効です。水中ウォーキングに他の運動を上手く組み合わせることで、その弱点を補う方法もあります。
例えばプールで水中ウォーキングをするのであれば、その前にスクワットや腕立て伏せと言った筋トレをすると良いでしょう。
ダイエット目的なら「無酸素運動→有酸素運動」の順番がおすすめです。無酸素運動で筋肉に刺激を与えて成長ホルモンを分泌させると、その後に続く有酸素運動で体脂肪が燃焼しやすくなります。
中高年におすすめなのは「組み合わせ」
筋肉を維持しながら健康寿命を延ばすためには、
「有酸素運動」+「筋力トレーニング」
を組み合わせることが重要です。
例えば、
① 椅子スクワット
② かかと上げ運動
③ 体幹トレーニング
④ 水中ウォーキング
という①~④の順で運動を行ってみてください。
筋肉へ刺激を入れた後に有酸素運動を行うことで、よりバランスの良い運動になります。
最終的には陸上での運動に移行!

人間は陸の上で重力や自分の体重に耐えながら生活をしています。
浮力が大きく働く水中で生活するなら、水中での運動が最適ですが、そうではありません。
最終的には陸上でのウォーキングなどの運動に移行するほうが、筋肉や骨に負荷や刺激が入り、効果を実感しやすいです。
トレーニングの基本原則に「漸進性過負荷(ぜんしんせいかふか)の原則」というものがあります。何ヶ月も続けていると筋肉がその負荷に慣れてしまって、それ以上変化することはありません。筋肉は同じ刺激に慣れると成長しなくなるため、少しずつ負荷(重量や回数)を上げ続けるなどの対策が必要なのです。
漸進性過負荷(ぜんしんせいかふか)の原則に従って、少しずつ歩く速さや距離を多くしたり、場所を水中から陸上へと変えながら、負荷を上げていくなどの対策をしましょう。
体力や筋力を向上させていくためには、必ず運動によるストレスが必要です。運動によって体にかかるストレスに対応するように筋肉や骨が成長(ストレス応答)します。体にストレスがかからない軽い運動だけではなく、キツイ運動もしっかり行っていくことが体には何より大切なのです。
まとめ
水中ウォーキングは、中高年の方にとって非常に優れた運動です。
特に、
・膝や腰に不安がある方
・運動を始めたい方
・安全に体力をつけたい方
にはおすすめできます。
しかし、年齢とともに低下する筋肉量や筋力を維持するためには、水中ウォーキングだけではなく、筋肉へ適切な負荷をかける運動も必要です。
大切なのは、
「身体に優しい運動」
「筋肉を刺激する運動」
を目的に合わせて組み合わせることです。
いつまでも自分の足で歩き、健康的な生活を送るためには、日頃から筋肉を使う習慣を作ることが大切です。
水中ウォーキングの特徴は以下の通りです。
①“浮力”はメリットではなく、デメリットにもなりえる
②水中ウォーキングでかかる負荷は、水の抵抗以上に浮力が働くため負荷は軽減されてしまい、陸上のウォーキングに比べると10分の1程度の負荷となってしまう。
③そのため健康(お散歩ができる位のレベル)な人は負荷不足のため、効果が低い。
水中ウォーキングはこんな人がおすすめ
●肥満の方
●運動習慣が全くない人
● 慢性的な腰痛や膝痛の方
● 運動が苦手な方
● 中高年の方
いずれにしても、水中ウォーキングだけで満足するのではなく、食事に気をつけながら無酸素運動と組み合わせて行ったり、陸上メインの運動にシフトチェンジしていくことが大切です。
是非ご自分の状態や目的と照らし合わせたうえで、行ってみてくださいね。



