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妊娠・産後に起こる仙腸関節炎とは?原因・症状・対処法について解説

こんにちは!三島市の岡メディカル整骨院です。

当院では腰痛でご来院される患者様が多いのですが、その中でも多いのが腰の下部分、仙骨と呼ばれる部分の不調で、仙腸関節炎(せんちょうかんせつえん)による痛みでお悩みの患者様が多くいらっしゃいます。

今日はこのあまり聞きなじみの無い仙腸関節炎について、一体どういった疾患なのか?症状や原因、対処法について詳しく解説していきます。



仙腸関節とは?その役割とは?


仙腸関節(せんちょうかんせつ)は、背骨の最下部にある「仙骨(せんこつ)」と、骨盤の両側にある「腸骨(ちょうこつ)」をつなぐ関節で、上半身の荷重を支えたり、地面からの衝撃を吸収する「免震構造」の役割を担っています。

通常は強力な靭帯によってしっかり固定されていますが、姿勢不良や負担のかかる動作など慢性的な負荷や大きな外傷(転倒、交通事故など)、出産などで不安定になってしまうことがあります。この不安定さこそが痛みや不調の要因で、この状態のことを医学的には「仙腸関節炎(せんちょうかんせつえん)」と言います。


仙腸関節炎とはどのような疾患?

仙腸関節炎は仙腸関節の片側または両側に炎症が生じる疾患です。腰の下の方やおしりの痛みを引き起こし、足にも痛みを生じることがあります。長時間の立位や座位、階段の昇降、動作の始めに強い痛みを生じることがあります。


仙腸関節炎・仙腸関節障害は、比較的若い年代から中年の女性に多く発症します。また、妊娠中の女性や産後の女性は仙腸関節炎が生じやすいです。仙腸関節炎はレントゲンなどによる診断が出来ないので、他の腰痛の疾患と間違われ、見過ごされてしまうことが多い疾患です。近年では腰痛のうちの15~30%は仙腸関節が原因と考えられています。


※仙腸関節炎は「仙腸関節障害」とも呼ばれます。





【仙腸関節炎の主な症状】

  • 片側の腰やお尻の奥がズキッと痛む

  • 長い時間、椅子に座っていられない

  • 仰向けで寝られない

  • 動き初めに痛む

  • 仙骨部分(腰の下)の鈍痛

  • 座る・立つ・寝返りで痛みが強まる

  • 太ももや股関節の奥にまで違和感が広がる

  • 片足に重心をかけると痛みが悪化する

  • 股関節、太もも、ふくらはぎにしびれ


これらの症状がある場合、単なる腰痛ではなく仙腸関節炎の可能性があります。





仙腸関節炎の原因

仙腸関節炎の原因としては以下のものがあります。


妊娠出産

妊娠中・出産後に起こる骨盤の仙骨付近の痛みは、仙腸関節炎の可能性が高いです。妊娠中に分泌されるホルモンの影響や急な体重増加や歩行の変化、育児で骨盤がゆがんでしまうことで発症します。


外傷による損傷

交通事故や高所からの転落などの大きな衝撃により仙腸関節にダメージが加わって仙腸関節炎になります。


骨盤の歪みや脊柱側湾症

骨盤が歪んでいたり、脊柱の側弯症は骨盤の片側に不均一な負担がかかり仙腸関節炎の原因になります。



仙腸関節に繰り返し負担のかかる運動や仕事

ランニング、サッカー、ゴルフ、野球などの仙腸関節に繰り返しかかる負荷(オーバーユース)は、骨盤に非対称な負担が連続して加わることで仙腸関節炎の原因になります。



変形性関節症

軟骨がすり減ることが原因の関節炎(一般的には変形性関節症と言われる)は仙腸関節にもおこります。また強直性脊椎炎とよばれる種類の関節炎がありこれも仙腸関節炎を引き起こします。





妊娠・産後に起こる仙腸関節炎


前述したように仙腸関節炎になってしまう要因は様々ありますが、妊娠・出産では起こる可能性は高いです。なぜ妊娠・出産で起こりやすくなるのかもう少し詳しく解説していきます。



1. ホルモン「リラキシン」による靭帯の緩み

妊娠中に分泌されるリラキシンには、出産に備えて骨盤周囲の靭帯を緩める作用があります。靭帯が緩くなりと、骨盤が開き骨盤を産道を確保しやすくなるからです。しかし、この作用で骨盤周囲が緩くなることで、仙腸関節に不安定が生まれ、ずれることで微細な炎症が起こり仙腸関節炎を発症します。




2. 出産時の骨盤への負荷

赤ちゃんを通すために骨盤が大きく広がる際、仙腸関節に強い圧力やねじれが加わります。その結果、炎症や痛みが発生することがあります。




3. 育児動作による姿勢負担

授乳・抱っこ・おむつ替えなど、前かがみ姿勢や片側への体重移動が増えると、仙腸関節に繰り返し負担がかかることで炎症を起こし痛みが発症します。




治療・セルフケア方法


1. 安静と姿勢の工夫

無理な動作を避け、横向きで膝の間にクッションを挟むなど、骨盤のねじれを防ぐ姿勢を心がけましょう。



2. 骨盤ベルトの正しい装着

産後用骨盤ベルトで仙腸関節を固定すると、痛みが軽減されやすくなります。ベルトは骨盤の最も下の部分(大転子付近)に巻くのがポイントです。



3. 病院での治療

整形外科や産婦人科で仙腸関節炎と診断された場合、次のような治療を受けられます。

  • 消炎鎮痛薬(授乳中でも使用できる薬もあり)

  • 理学療法(ストレッチ、マッサージなど)




4. 産後骨盤矯正専門院での治療

産後骨盤矯正を専門に扱う整骨院では、次のような治療を受けられます。

  • 骨盤矯正

  • 超音波や電気治療などの物理療法

  • EMSマシンによるインナーマッスルの強化

  • 筋肉調整



5. 骨盤リハビリと運動療法

仙腸関節炎には、骨盤周囲の筋肉を整えるリハビリ・体幹トレーニングが重要です。特に「腹横筋」や「骨盤底筋」を意識的に鍛えることで、関節の安定性が高まります。





仙腸関節炎のQ&A

Q:MRIやレントゲンでは骨盤に異常はなかったのですが、仙腸関節炎の可能性はありますか。


仙腸関節炎・仙腸関節障害の診断に単純X線やCTやMRIに診断に結びつく特徴的な画像所見はありません。本来なら画像的に異常がない場合、仙腸関節炎・仙腸関節障害を疑い、問診や触診のテストを行いますが、そこまで行わないケースも多く、「異常なし」で済まされてしまう場合もあるようです。




Q:仙腸関節炎はどのように診断するのでしょうか。


まず問診で、前述した歩行開始時に腰の痛みがあり、長時間歩行で徐々に楽になる、長時間椅子に座れない、仰向けに寝られない、痛みのある腰を下にして寝ることができないといった症状の有無を調べます。

次に身体所見をとります。まず臀部や腰にピンポイントの圧痛がないか調べます。仙腸関節に圧痛を伴うことが多く、特に左右の仙腸関節部、上後腸骨棘、坐骨結節付近に圧痛点を認めます。また仙腸関節にストレスを加えると痛みが再現される腸骨内旋ストレステスト・腸骨開排ストレステストなどを行う場合もあります。





Q:仙腸関節障害に有効なエクササイズやストレッチなどのセルフケアはありますか?


痛みが出ている方での荷重(例えば右の仙腸関節の痛みがあり、右足に体重がかけられない)ができない場合や、歩行ができないほど症状が強い場合は、エクササイズはせず、安静や骨盤ベルトの着用をお勧めいたします。ある程度落ち着いてきたら下記のエクササイズをお勧めいたします。

どのエクササイズ・ストレッチも痛みが強くならない程度に行いましょう。症状に個人差がありますので、痛みが出てしまう場合は無理に行わず専門家に相談してください。





■プランク

お腹のインナーマッスルや背筋などを鍛えるエクササイズです。

うつ伏せの状態で前腕とつま先を床につけ、頭からかかとまでを一直線に保ち、その姿勢を維持していきます。


■ヒップリフト

仙腸関節の安定性を高めるために、おしりの大殿筋を鍛えるエクササイズです。

仰向けに寝て膝を立て、おしりと太もも裏を意識しながら、おしりを上下に持ち上げていきます。仰向けの体勢では仙腸関節が床にあたってしまうので、痛みがある場合は中止か、ヨガマットなど緩衝材の上で行ってみてください。




■ドローイン

腹横筋(ふくおうきん)と言われるお腹のインナーマッスルを鍛えるエクササイズです。腹横筋は仙腸関節を安定させる作用があり、仙腸関節の不安定により症状が誘発されている場合有効です。

鼻から空気を吸いながらお腹を膨らませ、次に息をは吐きながらお腹を限界まで凹ませ、その状態をしばらくキープします。仰向けだけでなく立位や座位でも行うことができます。




■スクワット(ワイドスタンス)

スクワットは下半身全体に効くトレーニングですが、実は体幹にもよいトレーニングです。背筋を伸ばし、体幹を保持しながら行うスクワットは腹圧を高め、姿勢改善や骨盤の安定化に効果的な運動です。

肩幅の1.5倍~2倍に足を開き、胸を張り、背筋を伸ばしたまま、床と平行になるようにお尻を真下へ落とします。




仙腸関節炎を予防するために

  • 姿勢を意識し、長時間の座り姿勢を避ける

  • 抱っこや授乳のときは、左右バランスを意識

  • 身体のゆがみを補正

  • 筋肉を強化(インナーマッスル)

  • 適度なストレッチや骨盤体操を習慣化する


産後の身体は非常にデリケート。痛みを我慢せず、「早めに相談・早めにケア」が回復への近道です。




当院での施術


仙腸関節炎には、骨盤のゆがみを整えるだけはなく、「炎症の鎮静化」「再発の予防」が根本改善のカギです。当院では症状に合わせ、次のような施術を行います。


■骨盤矯正


産後は特に、身体の土台となる骨盤が不安定で歪んでいます。このゆがみが仙腸関節の炎症の根本的な原因と考えています。当院の矯正は、優しくソフトな矯正で歪んでいる骨盤を元の位置へと戻していきます



■物理療法


「どこが原因で痛みが出ているのか?」を見極めながら、深部の炎症を取り除いていくための施術です。骨盤矯正と併せて行っていくので、炎症の再発を防ぎながら鎮痛させていくことが可能です。



■インナーマッスルトレーニング

骨盤のゆがみ=仙腸関節の不安定性を解消させ、安定させるには深層部のインナーマッスルの強化が重要です。インナーマッスルは弱いままだと、再び骨盤がズレたり、痛みを繰り返してしまいます。

当院の3D EMSは寝たままでインナーマッスルを刺激し、強化します。


まとめ

仙腸関節は人体の中でも中心位置にあり、土台的な要素を持つ、重要な役割を担う関節です。また仙腸関節には、神経や筋膜なども多く存在するため、一度痛めてしまうと痛みが強く出現し、日常生活に多大な影響が出てします。「時間が経てば治る」「痛むけどなんとか生活できる」なんて思い放置していると、症状の悪化はもちろんですが、慢性的な痛みで苦しむことにもなりかねません。


仙腸関節が、重要な関節であることを理解し、改善に向けたアクションを起こしていくことが最優先です。





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