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野球で160km/hを投げることは可能?才能だけではない「速い球」の秘密

ボールを投げようとするピッチャー

現在、プロ野球やメジャーリーグでは160km/hを超えるストレートを投げる投手が存在します。

日本人投手では、佐々木朗希投手と大谷翔平投手が、ともに公式戦で165km/hを記録し、日本人最速タイ記録となっています。

また、MLBではアロルディス・チャップマン投手が約169km/h(105.8mph)という驚異的な球速を記録しています。


「人間はどこまで速い球を投げられるのだろう?」


「160km/hは才能だけで決まるのだろうか?」

そんな疑問を持つ方も多いでしょう。


結論から言えば、160km/hを投げることは可能です。

しかし、そのレベルに到達できるのは世界でもほんの一握りの投手だけです。

今回は、160km/hを投げるために必要な身体の特徴やトレーニング、そして才能との関係について解説します。


バッター

160km/hはどれくらいすごいのか?


日本プロ野球(NPB)は1936年に始まり、約90年の歴史があります。

その長い歴史の中で、公式戦で160km/h以上を記録した日本人投手はわずか十数人しかいません。

プロ野球ではこれまで数千人もの日本人投手が公式戦のマウンドに立ってきました。その中で160km/hという大台に到達した投手は、ごくわずかです。


割合にすると1%にも満たないと考えられ、160km/hは「速い球」というレベルを超え、日本球界の歴史に名を残すほど特別な球速と言えるでしょう。


では、そのような球速は才能だけで決まるのでしょうか。

それとも、トレーニングによって近づくことはできるのでしょうか。

日本人プロ野球投手の99%以上が一度も到達できない球速。それが160km/hなのです。




腕の力だけでは160km/hは出ない

「速い球=腕力」と思われがちですが、実際にはそうではありません。

160km/hという球速を生み出すためには、腕だけでボールを投げるのではなく、全身を連動させて力をボールへ伝える必要があります。


具体的には、

 ①下半身で地面を強く踏み込む

 ②股関節や体幹で力を受け止め、上半身へ伝える

 ③肩や腕を通して、最後にボールへ速度を伝える

という流れです。


この一連の動きは「運動連鎖(キネティックチェーン)」と呼ばれ、下半身で生み出したエネルギーが体幹を通り、肩・腕・指先へと効率よく伝わることで、初めて高い球速が生まれます。


そのため、下半身や体幹が弱かったり、動きの連動がうまくできていなかったりすると、どれだけ腕を鍛えても球速には限界があります。

160km/hを投げる投手は、腕が強いだけではなく、全身をひとつのムチのように使い、効率よくエネルギーをボールへ伝えているのです。





フォームが球速を大きく左右する


野球選手の投球

同じ筋力を持つ選手でも、フォームが違うだけで球速は大きく変わります。

その理由は、投球では下半身で生み出した力を、股関節・体幹・肩・腕・指先へと順番に伝える「運動連鎖(キネティックチェーン)」が重要だからです。


フォームが安定している投手は、この力の流れがスムーズなため、無駄な力を使わずに速い球を投げることができます。

一方で、フォームが崩れると途中で力が逃げてしまい、球速が伸びないだけでなく、肩や肘に過度な負担がかかり、ケガのリスクも高まります。


つまり、速い球を投げるためには筋力だけでは不十分です。全身の力を効率よくボールへ伝えるフォームを身につけることが、球速アップへの重要なポイントになります。





「速い球」には生まれ持った才能も関係する


身長を測る子ども

残念ながら、160km/hという球速は、努力だけで誰もが到達できるものではありません。

球速にはトレーニングで伸ばせる要素もありますが、次のような生まれ持った身体的な特徴も大きく影響します。


  • 身長や腕の長さ

  • 骨格や関節の可動域

  • 腱や筋肉の弾性

  • 速筋線維の割合

  • 神経系の能力(筋肉を素早く動かす能力)


これらの要素は後天的に改善できる部分もありますが、生まれ持った影響も少なくありません。

そのため、世界中で野球をしている何百万人もの選手の中でも、160km/hを投げられる投手はほんの一握りです。


しかし、才能だけで160km/hを投げられるわけでもありません。

トップレベルの投手は、生まれ持った身体能力に加え、長年にわたるトレーニングやフォームの改善、コンディショニングを積み重ねることで、ようやく160km/hという球速に到達しているのです。






それでも球速は伸ばせる


グローブと野球ボール

160km/hは限られた投手だけが到達できる特別な世界です。

しかし、多くの選手は適切なトレーニングや身体づくりによって、球速を伸ばすことができます。

球速アップのためには、

  • 下半身の筋力強化

  • 体幹を含めた全身の連動性を高めるトレーニング

  • 股関節や胸郭の柔軟性向上

  • 正しい投球フォームの習得

  • 十分な休養と栄養

などが重要です。


一方で、「たくさん投げれば球速が上がる」という考え方は必ずしも正しくありません。

無理な投げ込みは球速の伸び悩みだけでなく、肩や肘の故障につながる可能性があります。

大切なのは、全身を効率よく使える身体をつくり、継続的にトレーニングを積み重ねることです。

160km/hは誰もが到達できる球速ではありませんが、正しい方法で取り組めば、自分の持つ能力を最大限に引き出し、球速を伸ばすことは十分に可能です。





まとめ


160km/hを投げることは、人間でも十分可能です。

しかし、そのためには筋力だけではなく、全身の連動、正しいフォーム、柔軟性、そして生まれ持った身体能力など、さまざまな要素が必要になります。


一方で、多くの選手は適切なトレーニングや身体づくりによって球速を伸ばすことができます。

速い球を投げる近道は、腕だけを鍛えることではなく、「全身を効率よく使える身体」をつくることです。


たとえ160km/hに届かなくても、正しい知識とトレーニングを積み重ねることで、自分史上最高の球速を目指すことは誰にでもできます。




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